今回は、なんと! ローナルくんに写真を撮って送ってもらいました!

初めての撮影はいかがですか?

そして、文章は、野原昭子さん自らレポートしてくださいました!

いつもと一風違った、渾身のレポートをどうぞ!

 

エルピス会の皆様にいつも感謝しています。

 

先日ガリ神父様がご家族の方々と私たちの家を訪問してくれました。

それは神父様のお母様の誕生日を共に祝うためです。

神父さまは2008年、まだcapedisが法人化される前マリア会の神学生としてボランティアで、

毎週末私たちを助けてくれた方です。

今神父さまはポトシで宣教に励んでおられますが、

その後はお母様を中心にご家族や近所の方々が毎月金銭的、物質的に支援してくれるようになりました。

このようにここボリビアでも少しずつですが、

支援してくれる方々の輪が広がってきているという嬉しいニュースを分かち合いたくて書きました。

神様は必要な時に必要なだけ人や物、お金さえ送ってくれます。

私たちはそれを遮る欲望や怠慢、

そして何よりも障がい者たちの中にいらっしゃるイエス様を大切にしなくなったとき、

すべてが取り去られることを肝に銘じていれば後は任せるだけです。

すべてはうまく運びます。感謝します。

皆様方の力強い縁の下の支えでcapedisという小さな家ですが、風にも雨にも負けずにしっかり立っています。

ご安心ください。そしてあまり心配なさらないでください。大丈夫ですよ。

いつもうまくいきます。もちろん祈りの中で。

 

さて、現在の利用者の一部の紹介をさせていただきます。

【最年長者のイラリオさん 50歳】

入所して約1年。

47歳の時屋根から落ちて脊髄を痛め下半身不随に。

生きる意欲も、良くなろうとする意欲もなく、

褥瘡が絶えません。

リハビリはもちろん人との接触も好まず、

30年近くも家族との連絡も取らず、

どんな過去を持っている人なのでしょう。

ただ祈りながら治療を続けています。

【レオカディアさん 40歳】 

2月末に13歳の娘エルサと入所。

この娘を産んだ後すぐ田舎に行き、

重労働をしたためか失明した。

その上3年ほど前突然朝起きれなくなる。

2人の娘のうち長女は看病疲れで家出してしまい、

エルサも昨年自殺を図ったこともあり、

ここに連れてこられた。

脳外科医(無料で見てくれる)の指示で、

2000㌦もする検査を迷った末、

皆様方からのお金でさせてもらった処、

devic病(神経が何らかの原因で壊されていく?)難病

であることが分かった。

とても悲しい現実ですが、

本人がこの病気を受け入れることができる信仰と、

私たちの祈りの支えがが必要な時です。

またエルサちゃんも昨年から学校にも行っていなかったため近くの学校に通わせるようにしました。

大喜びで勉強にも励み週3日私たちの店(町の店お土産品やサンドイッチなどを売る私たちの障がい者による店)

でバイトをしてもらいその小遣いで学校や親子の必要なものを買うようになりました。

彼女は親の世話は全てし、その上必要な時や週末はいつでも快く手伝いができる子で私たちも助かっています。

そんな彼女に母親の病気のことは言えませんが。 

【マリソールさん 48歳】

昨年6月ごろの入所者です。

いろいろ問題を起こすので12月で退所してもらったのですが、

移り住んだ家の方から、10日もたたないうちに苦情が出て、

ここからも追い出され戻ってきてしまいました。

薬を飲んでいるにもかかわらず月に何度も痙攣をおこし、

40代とは思えないほど老人に見えます。

昼間はどこででも寝て、夜中には歩き回ることもしばしば。

最近精神科に見てもらったところ、

アルツハイマーの初期症状が出ているといわれ、

新たに薬も増えました。

昼間に寝ないように、またアルツハイマーが進行しないように、

炊事を手伝わせたり掃除をさせたり、手を尽くしていますが、

どれもこれもまともに出来ず子供よりも大変です。

時々彼女が大人であることを忘れて、

忍耐をなくしそうになる私たちです。

【グラシエラちゃん 16歳】

3月末に入所。

母親がアル中で家に帰らないこともしばしば。

重度の痙攣をたびたび起こすにもかかわらず何の心配もしないどころか、

「死ね死ね」と厄介者扱い。

役所の職員と家を訪問したところ、

物が散らばるごみ部屋に尿にまみれて一人寝ていた。

話すことも動くこともできない状態で。

ただ壁に彼女の初聖体の写真が飾ってあった。

10歳の時は普通に動けていたのだ。

その後痙攣と栄養失調でここまで悪くなったのかと思うと、

本当にかわいそうになり、即、私たちの家に連れてきました。

もちろん母親には居場所も教えないという条件で。

彼女は名前を呼んでも反応もなく、手もマヒしてしまっています。

反射的に大きな叫びをあげますが意味はあまりないように見えます。

入所してすぐ検査をし薬を投与し始めましたが、

まだまだ痙攣をしばしば起こしています。

ただ食欲は抜群で家でしていたように、

近くにあるものはすぐに手づかみで食べようとします。

歯を使わず丸のみです。

ただこの1か月で見る見るうちに肉がついてきましたし、

立たせると足の力がまだありしっかり支えて歩行訓練をさせたり、

トイレに座らせたりスプーンを持って食べさせたりオーム返しのように色々な言葉を言わせたりと、

若い障がい者たちが一生懸命世話をやいています。

ちゃんしっかり意識しているように見えますが意識反応なしです。

たまたまうれしそうに笑ったのでとっさに携帯で撮った写真です。

【マリア・ルースさん 40歳】

日本でも多くの方が彼女に出会っていますが、

いま彼女は電動車いすを乗り回し、

家の中では自分の行きたいところに自由に移動できるようになりましたので、

今年からcapedis の一角を古着売りの店にし、

彼女の担当で毎日外部の人との接触、

交流もあって明るくなりました。

もちろん売り上げの一部は、

彼女の小遣いとして自分のほしいものを買ったり、

外出するなど楽しみも増えたようです。 

 

 

【ロサリアちゃん 17歳】

昨年のボランティアのゆうじさんのお蔭でだいぶ歩けるようになりました。

自分で気分が向いたら一人で立って歩くこともあります。

10メートルほど1人で歩くこともあり彼女も歩く喜びを感じ始めたようにも思えますが、気まぐれなので忍耐が必要です。

 

 

そのほかにまだ6人いて、みんな元気でそれぞれの成長を見せていますが、今日は時間の都合でここまでにします。

こうやって新しい障がい者たちに出会いながら怒ったり、悔しがったり、喜んだり・・・

みんな神様からの贈り物なんだよね。

皆様方にどうぞよろしくお伝えください。

ありがとうございます。        

野原 昭子