エルピス会便り 32号(7月19日発行)

  東日本大震災から4カ月…テレビでなでしこジャパンが世界の強豪相手に、堂々と金メダルを取ったニュースが流れていました。

まさに、粘りにねばって最後迄、夢を捨てずに頑張った成果でもありました。

どれ程多くの人々が、彼女たちの希望を与えられた事だろうと感激してしまいました。

今年も無事、監査報告を県に提出することが出来たことをお礼とともに報告させて頂きます。

 

 昨年9月~10月、野原昭子さんは一時帰国しましたが、今回は沖縄を訪問することが主目的だったので、他の方にはあまりお会い出来なかったようです。

 この一年間に ボリビアの‘聖マルティンの家へ‘ボランティアとして、3名の方が出掛けて下さいました。

 お二人は現在も滞在中です。

 

 ボリビアでの大きな出来事は、「聖マルティンの家」(カペデス)を法人化したことです。

それに伴い、今「聖マルティンの家」の施設長は、日系2世のノルマ・田島さん。

野原昭子さんは理事長として関わっていきます。

 

「聖マルティンの家」は現地ではCAPEDIS(障害者自立の家の意)と呼ばれています。

そして農園と2つの店舗はCAPEDISより分離し、こちらは野原さんが責任者となっています。

なぜ…?と思われるでしょうね。…少しご説明させて頂きます。

数年前から野原昭子さんは万が一にも自分がいなくなった時のことを考えていました。

「今は良いかもしれない…元気だから…けれども、万が一の時は…子供達は…」と。 

それで法人化の道を選んだのです。運営が安定してきたカペデスを、今迄共に協力してくれた、ノルマ・田島さんに任せ、 自分はカペデスの自立のために必要な、農園と売店を軌道に乗せるその為に農園に引っ越しし、只今奮闘中であります。

おかげで別紙の通りに動物達も増えています。 “フレーッ!フレーッ!農園!! フレッフレッ売店!!” ですね。たとえ身体に障害(昭子さんはこの言葉を嫌います)が有っても人として普通に生きていけるように、場所を作りたい。それが自分の仕事だと考えています。

 

法人化したデメリットはいろいろあります。エルピス会の理事会でも取り上げられました。けれども、 野原さんが必要と考え、実行している事に、エルピス会としても最善の協力をしていこうと話し合いました。

皆様には、いつ迄…?いつになったら…?と思われるかもしれませんが…私(俵)は思います。 

この地球に人として生まれ、同じ地球の空気と時間を生きている私達が、一人でも涙しているならば、涙の少ない私に出来ることを精一杯しなければ…と。それは地球人として当たり前のことでは…と。

 

野原さんは今年、帰る予定を入れないそうです。自分が帰れば、又皆さんがお金を使うから…その分、震災で苦しんでいる方の為に、 廻さなければいけないと 言っていました。

野原さんも子供達も 毎日、日本の為に祈っています、 との事です。

なでしこジャパンが与えたくれた夢と希望とねばりでもって、今年もエルピス会は頑張ります。

 

2011719日 エルピス会 俵 靖子