2013年10月 の 現地報告! です

誕生者

今月はアンナ・パオラ。

数年前になくなったマテオ君のお姉さん。

capedisとは長い付き合い。もう15歳!

こちらでは女性の成人みたいなもので、盛大に祝いました。

写真は誕生日当日で、ケーキを食べて踊って終わりましたが、

後日スペインにでかせぎに行っているお母さんが帰国して15歳記念パーティーを開きました。

残念ながら、ビデオしかなくて送付できないのですが、

桃色のドレスを着て、お化粧をして、髪を美容院でセットしてもらって、

とっても素敵な女性に変身したパオラ。

もうこどもじゃない!セニョリータなんです。

この姿をみて熱いものが込み上げたようで、お母さんは泣いていました。

 

母親が出稼ぎで他国に行き、父親と兄と暮らすアンナ・パオラの状況を思うと、

たくさんの困難が想像できて、母親がこの国で、

アンナ・パオラの傍で生きる方法は本当にないのだろうかと疑問が湧いてきます。

父と母に寄り添われてとても幸せそうな表情を見ると尚更にそう思います。

この家族が家族として成り立ちますよう祈るばかりです。

 

やすこさん、ありがとう!

1024日にボリビアを出発した高田保子さん。

こちらでは主に農場にて野菜と家畜の世話を担当してもらいました。

保子さんが来てから農場は小奇麗になり、

野菜はいきいきとして日本の大根も大きく育つようになりました。

農場で雇われている職員の家族とは関わりを多く持っていたので、すっかり一員?

この農場のこどもたちも別れを惜しんで、自分の大切な写真や手紙を渡していました。

ほんとうにありがとうございました

 

ニック

ニックとはオーストラリア生まれ、アメリカ合衆国在住の牧師さんです。

1028にボリビアに講演に来ました。

写真を見ての通り、手足がありません。

生まれついてのものだそうで、知能には障害がありませんから、

非常に苦しい生を送ってこられたようです。

それでも自分が負った苦しみを乗り越え、今を生きています。

1年前に結婚して(奥さんは美人さんです)娘さんが一人います。

彼の話を聴いていると運良く生き延びた訳でも、

神さまにすがって何か奇跡的なことが起こったわけでもなく、

もちろん神様は私たちに必要なすべてをくださっていることは分かったうえで、

ひとつひとつの努力の積み重ねで確固とした今がある、という感じを受けました。

彼のことばには力があり、聴衆のほとんどが若者だったのですが、

彼らの心に届く何かを持っているようでした。

私は彼の話に大いに心揺さぶられたのですが、特に印象に残ったことばは

「僕には手足は必要ない!必要なのは健康な心なんです。」

実際に手足がなく、ないことで差別され、不便さこの上なく、

この先もそれによって困難が待ち受けているというのに、この彼は言うのです。

手足は必要ないと。

そしていくつもの苦悩を乗り越えて来たからこそ、

どんな状態が心の病なのかを知っている彼なのです。

差別の心は心の病です。 利己心も自然に生まれるものですが、やはり病です。

将来を不安に思いすぎるのも心の病です。

このことばを聴いて、私はボリビアに来た理由がわかったような気がしました。

私の心は病んでいたのです。 重症でした。

いつも何かに苛まれていました。

そしてこどもたちとの関わりで、

capedisを助けるたくさんの人たちとの関わりで少しずつ癒されていったのです。

jesusの癒しはこんな癒しなのです。

完治したわけではないし、風邪みたいに油断するとまた病んでしまうかもしれませんが、

もう大丈夫になりました。 もう知っているからです。 心の平安を保つ方法を。

 

エルサやゾナル、年ごろの彼女たちの心には何が残ったのだろう。

届いてほしい。 ニックが全身で訴えたことが。

この命はたった一つで、必ず何かをなすためにあるのだということ。

潰れていい命はないのだということ。 諦めないということ。

 

1015日はタレントの日。

各障がい者団体が街をデモする。 これに参加しました。

こちらではよくデモや行進があります。団体でその存在をアピールしているのです。

一見ただだらだらと歩いているように思うのですが、

この「私たちはCAPEDISです!」が大事なんです。

施設の場所を聴いてくる人や、直にこどもたちにお金を手渡す人もいます。

私たちには見方がいて、

そして私たちのことを知ろうとしてくれる人がいることを感じれるときでありました。

 

ケルメス

1013日は日本でいうバザーを開催しました。

文化祭みたいな感じで、ステージあり、食べ物ありで賑わいました。

当日は残念ながら途中から雨が降り出して、過ごしにくい状況だったのですが、

前日までに子供たちと一緒に近所を一軒一軒回って食券販売し、

当日売りさばくために昭子さんが知恵を働かせ・・・・無事に終了しました。

今回は当日の様子ではなくて、前日準備の様子をお知らせします。

前々日に農場の豚やご寄附いただいた鶏を捌いてcapedisに持ち込み、

前日に各グループ(各料理ごとのグループ)に分かれて、

大量のじゃがむきや豚を細かく切っていく作業や玉ねぎ剥きやゼリーづくりに励みました。

所属教会の信者さんや近所の修道会、婦人会の人たち、職員の家族やゾナルのお友達、

以前CAPEDISで働いていた職員、ボランティア、

日本人会の人たちとたくさんの人たちの物的、経済的、実際的な助け、

あらゆる形での協力のもと、ことはなされていきました。

売り上げもそりゃぁとても大切なのですが、

この人々が協力する姿の美しさを見れて、体感できて、

それだけでもうこのケルメスは成功なのだと思える無責任な私なのでした。