2016年3月 の 現地報告! です

写真左:カローラ、お家の自分の部屋で。この場所は彼女の落ち着く場所。

    テレビでは彼女の好きなラテンの音楽とダンスの映像。これは落ち着いた状態です。

写真左から二番目: セレステ、近所の学校に通っています。休憩しながら20分~30分かかる道のり。

         本人は学校が楽しみのように見えます。

写真中:クラスのお友達と。1対1で職員がついてないと過ごせない。

写真右から二番目:この学校は他のお友達の受け入れが良く、セレステの面倒を見る子もいます。

         とってもいい雰囲気。

写真右:活動に集中する力も少しずつ増えてきました。

 

【家庭訪問】

カローラ、セレステ。

この家族・・・

両親、2人の強度の自閉症の娘、腰椎に問題を抱えて生まれた赤ちゃん、5歳の幼児、17歳の年頃の娘、という、

とても困難を抱えた家族であるため、これまでも様々な支援をしてきました。

現在は週3回職員を一人彼女たちの家に送って、

自宅で教育をしていた状態から育ちざかりのセレステを地域の(家の近所)学校に連れて行く試みをしています。

交通費が出せなくて、CAPEDISに通えないならば、

交通費のかからないところを開拓して通ったらよい、という考えからです。

セレステは家に留まっているのではなく同世代のこどもたちと関わりながら育つ必要が今、あるからです。

しかしこれも両親からしたら重要なことではなく、送り迎えの時間を割く暇なく、賛成ではありません。

ご両親からすると支援の形はセレステを学校に連れて行くよりも家の中のことを手助けしてほしい、

というわけなのです。理解できます。

厳しい視点だとは思いますが、家族が家族の力で家族を保って行けるように支援する必要があると思っています。

母親が一人で200パーセント頑張っているように見えています。父親の力を引き出したいねらいです。

父親の分を17歳の娘が背負ってしまいストレスで家出するほどです。

難しい家族を抱えた家族ならば誰かひとりだけが偏って努力するのではなくて、

チームのように力を出し合って保っていくのです。それが足りない家族だと思います。

だから支援しながら、家族セラピーを施し、考え方を少しずつ変えていく小さな努力を続けようと思います。

それは難しい、けれど不可能ではない、と信じて。

エレナ。

週2回、看護士・理学療法士が訪問を続けていったことで、食欲も褥瘡もずいぶんと回復してきました。

本人の状態もよく、緊急性がなくなったので週1回の訪問に切り替えました。

ここからは治療目的ではなく、この家で生きていくための場所づくりです。

介護部分をできるだけ減らし、エレナ自身の力を伸ばしていく。

そして「少しの支え」を母親に教えていく。

「やっかいもの」ではなく、「いてくれて助かる」にしていきたい。

そのために時間はかかるが道を探りながらやっていきたい。


写真左:参加者は当事者と家族。いつも20人~30人集まるそうです。真剣なまなざし。(でも理解はしていない)

写真右:話をしているこの人はCAPEDIS元職員。

 

【ロスメリー、障がい者の集まりへ】

今月から私たちが住む町ティキパヤ地区の障がい者の集まりに参加。会議の内容は彼女にとっては難しいものばかり。

現在ラパスを中心に繰り広げられている障がい者運動のこと、自分たちは何ができるか。

また今月始まった障がい者への支援金の受け取りに関することなどなど。

発言者のいっていることはきいているふりしてちんぷんかんぷん。(私も6割理解って感じでした・・・)

彼女の目線は・・・男の子チェック!

う~・・。お隣に若い男性が座ったものだから、そわそわ。意識してしまい、

発言者の言っていることをあたかも理解しているように大げさに相槌。隣で「はじまったよ。」と見つめる私。

でもいいです!彼女のこの集まりへの参加目的はCAPEDIS外に自分のつながりを作ることなのです。

発言内容を理解するのはもう絶対無理です。

そうではなくて、彼女が自然に理解できる相手をみつけるのだと思います。気の合う仲間。どうかな。

そう結果をださなくてもただの月1回のおでかけで気分転換でもいいかな。何か感じるでしょうからね。

楽しんでほしいな。