記録2
記録2

2001年1月の報告には、

開設から1年間で、

それぞれ異なる障害を持った人達37名がこの家を利用し、

手術や治療を終えて家に帰ったり、

他施設に移ったりできたという野原さんからの手紙が載せられています。

 

 ただ、この1年間で野原さん自身もくたくたになり、

時々忍耐力をなくしたり、床についたりした時もあったとの事。

 

 しかし、障害を持つ人々との交流の中で、

互いに助け合えたこと、その人達の美点、技術の分かち合い等、教えられたことがたくさんあったと記してありました。

 

 2001年12月までに利用した人は50人を超えていました。

エルピス会便り第5号に気なる記事がありました。

 

 それは、コチャバンバ(県)から、40名の障害を持つ人を受け入れてもらいたいとの要請についてです。

それに際して、必要な家の拡張設備工事等の費用は県で出し、

またドクターと看護婦も派遣する、食費は現物支給するという内容だったとの事でした。

 

 それに対して聖マルティンの家では急いで準備を整え、受け入れ可能との返事をしました。

 

 ところが、実際は、

この時すでに何人かの入所者が送り込まれてきたものの、

約束されたスタッフの派遣も食品の支給も全くなかったのでした。

 

 「この国で一番当てにならない約束は役所の約束だ」と聞いた時、

お国事情とは言いながら、大変な国なんだなぁと呆れ果てた程です。

まだまだ野原さんの苦難の日々は続きます。順次更新予定です。