エルピス会便り Vol.37

今年は一気に夏から冬へ変わってしまったような・・・

秋のたたずまいを感じる暇もなかったような気がします。

皆様の地域ではいかがだったでしょうか?

 

この春よりボリビア「聖マルティン(カペディス)の家」で

ボランティア活動をして下さった北九州市の藤原さん、そして長崎の高田さん、

お二人ともお元気に帰ってこられました。

 

お二人の話では、子供たちは皆、元気に暮らしているとのことです。

 

もちろん、野原昭子さんご自身も・・・

 

畑の方では(高田さん)、日本の野菜が順調に育ち、

ボリビア在住の日系人の方にもとても喜ばれているとのことでした。

 

大根、春菊、ゴボウ、人参、ほうれん草、チンゲン菜などが出来ているそうです。

動物たちも元気に育ち、ブタの子が最近8頭生まれたとのことでした。

 

街にあるお店、アンチャスマでは(藤原さん)、

折り紙で作った作品が好評を呼び、紙工場より注文が入ったとの事でした。

(紙工場の宣伝用だそうです)

 

その他、畑で採れた野菜や卵、サンドイッチや飲み物なども売ってはいますが、

量が少ないので、まだ儲かる・・・とまではいかないようです。

 

働いている人のお給料を出すのが精一杯といったところでしょうか・・・

 

ボチボチでも、皆さんが働ける場所があるのは、感謝ですよね。

聖マルティンの家が発足して来年で15周年になります。よく頑張ってきたと思います。

 

・・・が、その後、昭子さんに電話を入れたところ、大変な事になっていました。

 

国から、職員全員(18名)に、

第二ボーナス(2回目のボーナス)を12月中に支払いなさいとの決定がなされたそうで、

日本円にして約160万円もの大金を、

お給料とは別に支払わなければならなくなった・・・との事でした。

 

もし、払わなければ、4倍の罰金が課せられるとのことで、

・・・苦渋の決断として、一旦、職員を解雇して、

看護師二人、保育士二人、事務職一人(半日)にし、

子供達も、全く身寄りのない8名を残し、通所者も家庭の事情でやむを得ない子供達だけ・・

と、今までの施設から以前の家庭へと戻して、

一度仕切り直しをするしかない・・・との事でした。

 

二度ボーナスの理由は、経営者は安い賃金で人を使い、

大きな利潤を貪っているという事らしいのですが、

ボリビアには、一般企業と福祉施設というくくりは無いらしく、

人を雇用しているか否かで・・・。

エルピス会としては、納得出来ない事ばかりですが、今回のことで、

私たちはなんと恵まれた国で生活しているのだろうと改めて思い知らされました。

 

また、今回の理由の陰には、来年大統領選挙が行われる事も関与しているとの事でした。

 

いずれにせよ、聖マルティンの家は、縮小され、

野原昭子さんの負担は大きくなるわけですが、

持ち前の明るさと踏ん張りで、頑張ってくれるものと思います。

 

世界中を見渡せば、大変なところが多い訳で、

私たちも感謝のうちに地道に歩んでいかねば・・・と思いました。

 

末尾になりましたが、この一年も、皆様には大変お世話になり、

また、力づけて下さり、有難うございました。

年末年始とお忙しい中、どうぞご健勝で、来年も良いお年を迎えられますよう、

お祈り申し上げます。

 

雑文ではありますが、ご挨拶に代えさせて頂きます。