2015年1月 の 現地報告! です

1.年初めのご寄附を受けて

12月のクリスマス時期と年初めはたくさんのご寄附をいただきます。

よいことは年の初めにってことなのか、不思議なよい習慣で、ありがたいことです。

この日は元職員のお姉さんからのご寄附。

おそよ3ヵ月分の大人用のおむつをいただきました。

我が家の力もちたち(ホセとシエロ)が運び込むところです。

この家を去っても継続的に見守り続けてくれていることがわかる機会となって、

とってもうれしかったです。

日本の支援者のみなさんも同じ、ですね。


彼の名前はマルシアル。18歳。

1月初旬にタリハという他の地域から褥瘡治療のためにやってきました。

褥瘡治療は集中的に行い、ベットに寝たきりで臀部にあるため腹ばいの姿勢を保たなければならず、

2・3日で治るという種類のものでもなく、本人も周囲も忍耐を必要とする治療です。

(何でも病気はそうかもしれませんが)

褥瘡が治っても彼の場合は歩けるようになる可能性はないといっていい状態で、

将来(就労)を見越した対応をとっていて、

ちょうど日本人のボランティアさんでマクラメ網ができるひとがいて、

彼に教えてもらい、将来を考える一助になればと思います。

彼は手先がとても器用でマクラメもすぐに覚えています。

早速買い手も現れて・・・若い彼ですが、

自分の状態に悲観的になりすぎずに少しずつ希望をもって前にすすめればよいなと思います。


ある一日、ローナルと一緒に車椅子の修理にいく機会がありました。

いつもならば決まった人に電話して来てもらって修理するか、

メカに強いお友達に修理してもらっていたのですが、

そのお友達も高校卒業と同時に軍隊に入ったので頼れなくなり、

ローナルも大学進学が決まり、身の回りのことをできるだけ一人でやるように取り組んでいるので、

近い将来まったくの自立をした時のことを想定して、

「修理に来てくれないから、

 多少危なくても数日(といっても通常1.2週間は待たされる)は放っておく」という態度を改め、

「今修繕が必要だから、こちらからお店に行ってでもその日に終わらせてもらう」

という方法を試したわけです。

ローナルも18歳になって半ば大人ぶっていますが、

意識がまだまだ育ってない(経験が少ないのといつも与えられる環境で育ったため)

自分で交渉して、同行者も自分で依頼して・・・

一個一個経験を踏んで行くことで視野が広がってくれることを望んでいます。


彼は週末だけのボランティアの男の子。

平日は専門学校でシェフの勉強をしています。

何故彼の卒業をここにあげたかといと、」彼は絵葉書挿絵で知られているマリア・ルースの弟なんです。

私も2005年に来たときから知っていて、

当時11歳で自分は強くなりたいからと私に「空手を教えてくれ」と言っていたのを思い出します。

兄弟は7人かそのくらいいるのですが、両親は農業で生活を立てていますが、

学費を払えるだけの収入がなく昭子さんが個人的に援助したのと、

彼女を介して学生支援をしている人につなげたのとで、

やっと彼の夢へ道が開けたという状態でした。

その彼が3年の学びを終えたので、

感謝の気持ちから卒業式の入場は昭子さんといっしょにと決めていたようです。

(通常は両親)ま、残念ながら昭子さんの休暇により、

代理で何故か私(富上)が付き添うことになったのですが。(なんだかひょうきんな結果に)

彼の昭子さんへの感謝の気持ちが伝わってきて報告したくなったのです。

ちなみに就職先は決まっていて、今月(2月)実家を離れて住込みで働きはじめます。


ホスエの誕生日。

みんなに愛されるホスエ。

彼はかわいいので誕生日となるとみんなの愛情を集めますね。我が家の広報担当ですかね。

11歳になりました。

ケーキはホスエの前担当の職員が、ゼリーは現担当の職員が手作りで持ってきました。

(他の子にはないことですね)

彼との誕生日おでかけも誰が付き合うかで候補者も数人いて、幸せな彼です。

2年務めた前担当者も「いつでも呼んでくれ」と言って名残惜しそうに去っていきました。

今月3日から学校も始まって、クラスのお友達は総替わりしましたが、楽しそうに通っています。

でも、もう11歳。

幼いこどものような扱いからはだんだんと卒業して、関わりを学んでいってほしいですね。

かわいさはそのままに!(親ばかな母親のようなことをいう)


シエロの成長とロースメリーの今。

農場に週1回通って農作業をしていますが、

この日は注文があって「カモが食肉になるまで」を見学かつ体験。

シエロは鳥の羽が大好きでよくいじって遊んでいるのですが、

いつもなら農場の鶏の羽をむしり取らないように動きをコントロールしていたのですが、

今回は彼女の興味をひとつの仕事に活かせました!羽を取る作業。楽しそうにやってました。

それから、今年はシエロとホセの二人を昨年よりも更に

「自立する、仕事をする」ことへの意識を高める取り組みをと考えているため、

午前中シエロを調理場のお手伝いをするように組み立ててみました。

得意げに玉ねぎを炒めるシエロ。時々食べながら・・・・成長したなぁ。

ロースメリーはマリア・ルースの家で自立訓練していたのですが、

結果からいうと逃げかえてきちゃいました。

本人いわく「毎日何にもすることなくて暇だった」「私はもう働くために準備が万端だから出ていく」

だそうで、マリア・ルースの負担を考えて止む無くここに戻ることに。

その後しっかりとロースメリーと話し、「働くための準備は十分ではない」ことを抑えたうえで、

次なる対応を思案中。

どんなにわがまましても生きていけると考えるロースメリーの意識を変えていくのは時間もかかるし、

時にどうしようもなさも感じますが忍耐強く関わって行こうと思います。

彼女のよさはそのままに、大人の意識を持たせていくことを目指して。


ホスエのチャレンジ

さて、平日は毎日理学療法を受けて曲がった骨の整体と、

車椅子操作や姿勢を真っ直ぐに保つための筋力づくりをしているのですが、

理学療法士の勧めをうけて、遊びのときに普通の椅子に座らせてみました。

車椅子だと倒れても床に落ちないので、

自分で姿勢を保たなくてもいいため背骨を右や左に曲げてしまっているのですが、どうでしょう。

椅子だと落ちないようにと姿勢を真っ直ぐに保っている!

これが自然にできるようになると彼にとっても健康も保てるし、できることが増えるのです。

続けていきたいです。