2016年11月 の 現地報告! です

 毎年同じことを言っておりますが、月日が経つのは早いものでもう12月!2016年が終わろうとしています。

クリスマスから新年まで「あら?」という間に過ぎて気が付いたら2017年になっている、というパターン。

それもこれもこの時期は職員の夏期休暇時期で、過酷な勤務期間へと突入するからです。

日本の年末も年賀状にクリスマスにと追われていました。

年末って忙しくなるものなのですかね?

 お知らせですが、次回12月報告からは定期的に送ることが難しくなると思います。

夏季休暇だけではなくて、2人を残してほとんどの職員がいなくなるためです。

日中はレポートを書く時間も取れません。不定期に文章なしで送ることがやっとかと思いますので、ご了承ください。


【聖マルティンの日 11月3日】

11月3日はCAPEDISの守護の聖人、聖マルティンの祝日です。

親しい人たちを招待して、いつも手伝ってくれる神父様にも来てもらってミサを挙げていただき、

聖マルティンさんが私たちに残したメッセージをテーマにゲームをして、

フォルクローレの生の音楽を聴いて素敵な1日でした。

毎年同じようにお祝いしますが、集まる私たちは毎年毎年メンバーが変わり、

Capedisの道のり、昭子さんの道のりが照らされてきた証となる。

今年18年目(と思います。)を迎える昭子さんの活動が最後まで導かれますように。

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お説教のときにマルティンさんの像を抱えているようにいわれ、

落とさないように抱きかかえたロスメリー。

いつも守ってもらっているからね。

ホセとパンチョ。

ホセは職員の旦那さんでパンチョはホセのお友達。

奥さんも車いすで演奏の手伝いをしています。

サンポーニャみたいだけど、

フラウタ・パンという楽器でヨーロッパから来たものらしい。

フォルクローレの音色で豊かなひと時を過ごしました。


乗馬療法】

毎週金曜日に通っている乗馬療法(無料)でオリンピックがありました。

CAPEDISの他にも障害児・者施設が来ていて、交流のときでもあります。

馬に手綱なしで乗るのは、不安定で最初はとても怖いのです。

でも恐怖で体が硬直するとさらに落馬する危険度が増すので、ゆったりと構えて馬に身を任せると安定してくる。

ホセやシエロ、ロサリオが馬に乗っているだけで、楽しみながら全身の身体運動をすることができるのです。

今では怖がって馬に乗らない子はいません。みんな競って乗りたがる。

写真は馬上で棒を持って上下に動かす競技で、出番を待っている間に練習しています。

『上』『下』がわからない子たちですから、動きから教えています。

 

この日のおこぼれ話。

8月に入所したマリソール。

服薬が効いて目覚ましい回復をみせ、てんかん発作がほとんど起こらなくなりました。

今にいたるまでは月1回発作が起こりやすい時期があって、その2・3日は様子を

見ながら活動を決め、その他は就労と自立訓練をしています。

この日はゼリーを乗馬療法の場所で売ろうと連れていったのですが、

彼女はさぼりたくて仕方なくトイレに行くといって、他の場所でぼんやりしてみたり、

途中でおやつをもらって食べたりとさぼってばかりいました。

その間ゼリーと一緒に行ったり来たり。

そして最終的にはゼリーを売らずに横においてぼんやり乗馬を眺めている間に、

通りすがった羊にばくばくとゼリーを食べられてしまった!!

ゼリーに使ったお金と時間を失ってしまいました。

それでも彼女は『私のお金だからいいでしょ?』と答える。

実際は人に頼んで受け取ったお金でかつCAPEDISでは薬や部屋、水道、電気と助けられている状態でのこの一言。

ことばもない。あきれる笑い話です。このあと彼女はみんなにさんざん苦言を言われたのでした。

チャンチャン。

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ホスエが一人で座っている姿も見せたかったのですが・・・

 

その後ろのゼリーがマリソールが販売用に持ち込んだもの。

この後に悲劇が・・・!

マリソールのゼリーを食べた犯人は・・・この子です!

 

メェェ~

 

かわいい!!

 

むしろこんな子にゼリーを食べられてしまうマリソールが、

どんだけぼんやりさんなんだか…


【ニノスカ誕生日】

11月4日はニノスカの44歳の誕生日でした。

学生時代の同級生がケーキをもって訪ねてきました。

彼女の友人関係を見ているとこんな風に支えられることもあるのだなぁ、と不思議な思いがします。

彼女自身道端出身(道端で生活し、育てられた人)で幼い時に養子に出されたようです。

その人たちに教育など必要なものは与えられ、だからこそいい友達とも出会えたし、

看護士という専門職で仕事にもありつけた。

でも何事か起こって親とは絶縁状態になり、こどもは3人いるが夫はおらず、

2人の娘とは音信不通で1人の息子はお金をせびるためにのみ母親に会いに来るという状況。

数年前に癌を患ってから助けたのは友人たち。でもその友人の助けからも逃げ出し、道端暮らしでまた他の人に助けられる。

助けても逃げ出す彼女なのに友人たちは支えることをやめない。

ボリビアでは通常こんなケースはありません。

『やるだけやって、本人が助かるチャンスを投げ捨てた』

という理由で悠々と見捨てられる。でもこの友人たちはそれをしない。最後までつきあいたいのだ。

彼女のすべてを受け入れる経済的な余裕はない。だけど、できる分だけ助けたい。その気持ちが見えて私は救われる。

彼女の命や人生を背負う気概はない。だからといってすっかり見捨てることもできない。

自分のできる小さなことをしよう、そういう気持ちだと思うのだ。

マザー・テレサや昭子さんのように命を救い上げる覚悟はなかなかできない。

そこにはきれいごとはでは済まされない現実があるからだ。

病気だから先月の報告で彼女の回復ぶりからガン末期に疑いがありましたが、

改めて検査した結果、明らかにガンであることがわかりました。

先月からもひと月が経って、一時期の回復は緩やかな下り坂をたどっています。

言葉数が少なくなり、食欲が減退し…

適切な対応ができるように、最後まで彼女の人生が愛注がれるものになるようにお祈りください。

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【イラリオン、作業に挑戦!】

褥瘡を臀部付近にもつ彼は、完治するまで寝たきり状態を保たなければなりません。それは根気のいることです。

そんな彼ですが、臀部だけが問題なのであって、あとは健康そのもの

。脳も機能していて、腕も動く、目もみえて、耳も聞こえる。働かない手はない。

特にやることがなくても『何か手伝うことはないか』と尋ねることもなく、

だからといって本を読んだりラジオを聴いたり、自分のしたいことをするわけでもない。ほんとに1日中ぼんやりしている。

誰と話すこともなく、ただ黙って天井を見つめている。眠りこけることもない。こんな人を初めてみたように思う。

『何もしない人』『何もしないで平気な人』。

それはさておき、自分でしたいことがないからにはこちらから強制的に働かせるしかない!

褥瘡が完治したら自分で身を立てていかなければならないのだから。

それでAncha Sumajの仕事をマルガリータを先生に彼に教えてもらいました。

やる気のない彼も楽しそうに覇気のある表情をしています。このまま開けてほしいなぁ!

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【水治療法】

日本語で水治療法っていうんですね。プールの水の中でのリハビリです。2年ぶりに始めました。

こどもたちはみんな大好きです。興奮しすぎて私から怒られるほどです。

頭の血管が切れるんじゃないかと危惧されるほどに叫びまくるからです。で、怒られてシュンとして落ち着く。

乗馬療法と同様に楽しみながら筋力を遣えるのでとてもいい療法です。

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【クリスマス準備】

カトリック信者でない人は知らないと思いますが、今年は11月27日(日)からクリスマス期間が始まりました。

25日のクリスマスに向けて心を準備していくのです。

詳しい宗教の話は置いて、そのためクリスマスの飾りつけをしました。

今回は12月に入ってからの畑への引っ越しを見込んでこじんまりとテーブルの上を飾りつけ。

ツリーも組み立てず。でもかわいいですね。ここで毎日祈っています。

みなさんもいいクリスマスを迎えられますように!

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【おまけ】

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